· 

アルバイトで腹筋が割れ、細マッチョになった話

大田式調整動作®︎を開業した当時、時々アルバイトなどしながら生計を立てていた時期があり、あるアルバイトで体が引き締まり腹筋が割れた経験をしました。

肉体労働だったため、身体調整は小まめに行っていました。

 

ですが、その間、腹筋を鍛えるトレーニングなどは一切行っていませんでした。


常識的には、腹筋運動をしなければ腹筋が割れることはないと思われるだろう。

実は、私もそう思っていた。

だが、アルバイトを続けるうちにみるみるうちに体が引き締まり、胸筋や背筋と上腕二頭筋が着いてきたことを実感していた。

このアルバイトは、20〜30kg強の荷物を4階まで運ぶという仕事だった。

しかも、これらの建物にはエレベーターなどない。

そのため、人力で運ばなければならない。

そうなると必然的に、多くの筋力を使わなければならないというわけだ。

今まで様々な仕事を経験し、肉体労働も少なからず経験してきたが、その中でも、このアルバイトは正直キツかった。

私は、生来、筋力が強いのか?体格の割には力があるようだ。

そのためなのか、腕や腰、脚の筋肉に悲鳴をあげることはなかった。

それよりも心肺機能の方が悲鳴をあげていた。

荷物を支える腕や腰、脚よりも心臓と肺の方がキツかったのである。

内心「あと10歳若ければな」と思ったぐらいだ。

このようなハードなアルバイトだったため、毎年募集をかけているようだが、短期バイトであるにも関わらず、途中でやめてしまう人も多かったようだ。

その上、マニュアル車を運転しなければならない。

今の時代、マニュアル車に乗る機会が少なく、多くの人はオートマ車限定の運転免許しか持っていない。

そうなると、必然的に年齢の高い人が応募してくるとのこと。

このようにハードな仕事を続けられる人など多くはない。

それでなのか?よく社員さんに
「筋肉痛がひどくなると思うから、サロンパスや湿布を準備していた方がいいですよ」
などと脅されていた。

だが、私は、この間、若干の筋肉痛を経験したが、動けなくなるほどの筋肉痛にはならなかった。

無論、サロンパスや湿布のお世話にもならなかった。

その様子に、社員さんたちも驚いており
「筋肉痛とか大丈夫ですか?」
などと聞かれたが、
「はい、何とか大丈夫ですよ」
と涼しい顔で答えていた。

多くの社員さんからは
「細身の割には力もあって体も丈夫なんだね」
と高く評価してもらえていたが、一部の社員さんには怪訝にされていた。

理由はわからないが。

このようなことを1ヶ月ほど続けるうちに心肺機能も高まり、キツさを感じなくなってきた。

ほんと、慣れとは恐ろしいものだ。

ある時、自身の身体に目を向けると体が引き締まり、胸筋や背筋が大きくなっていることに気がついた。

重い荷物を抱えてエレベーターなしに4階まで上がる作業を続けていけば当然であった。

それより、一つ驚いたことがあった。

なんと、腹筋が大きくなっていたのだ。

このアルバイトをしている間、腹筋運動なんてやってはいなかった。

それにも関わらず、腹筋運動で鍛える以上の腹筋が出来上がっていたのだから。

これには私も不思議でならなかった。

そうして、このことについて考察をし始めたのだった。

私は、常に日常生活においても身体軸を用いた動作を心がけている。

そうすると、腹横筋が刺激され、ウエストが引き締まる。

そのため、ほとんど運動しない時期であってもおなかが出るようなことはなかった。

しかし、アウターマッスルをあまり使わないため、表面上の筋肉は衰えてしまう。

人は使わない機能は衰退する。

これを廃用性萎縮という。

これが、脱力トレーニングの欠点である。

だが、負荷をかけて行う脱力トレーニングであれば、必要な箇所に無駄なく筋肉がついてくる。

それも動作を邪魔するような筋肉ではなく、動作に連動して働く筋肉がである。

私は、アルバイトの最中も身体軸を常に意識しながら行ってきた。

そして、仕事が終わり家で脱力調整法を欠かさず行った。

これらのことを意識して行うことで、筋肉にかかる負担が軽減され、翌日に疲れを残すことなく、強靭な筋肉だけを身につけることができたである。

腹横筋も腹筋にあるインナーマッスルである。

インナーマッスルは、基本的に筋力トレーニングでは身につけることができない。

その証拠に、おなかが出ている人が頑張って腹筋運動を行っても、決しておなかが引き締まることはない。

それに対して、おなかが引き締まった人が腹筋運動を行えば、さらに引き締まり、腹筋を大きくすることができる。

残念だが、これが現実なのだ。

その明暗を分けているのが腹横筋である。

逆に、常に腹横筋が働く状態であれば、ウォーキングをするだけで腹筋がついてくる。

そう、常に腹横筋が働いていれば、腹筋運動など行わなくても腹筋が割れてくるのだ。

実際に、私も腹筋が割れて、そして腹筋が肥大していた。

そうして、細マッチョの身体を手にすることができた。

これは、私にとって大きな発見であった。


ですが、このアルバイトが終了してしまったら鍛え上げられた筋肉も、あっという間に衰えてしまいました。

今にして思えば、腹筋と背筋、胸筋を維持するための筋トレをしていればと思っております。

その翌年も、このアルバイト先から来てもらえないかと言われたが、自営の方が忙しくなっていたためお断りした次第でした。

この数年後、脱力トレーニングのオンラインレッスンをはじめ、このレッスンを受けていただいたお客様の中に、たったの2ヶ月で体が引き締まった方がいらっしゃいました。

この方は、初回、受けていただいた時にはふっくらとなさっていました。

ですが、2ヶ月後に再度受けていただいた時に大きく体型が変わっていたので、正直とても驚きました。

お話を伺うと、この方は、身体軸を常に意識して生活を行っていたとのこと。

もちろん、それだけでは大きく体型を変えることなどできなかったでしょう。

この方は、農業に従事し始めたばかりで体に自信を得たかったという目的で受講していただきました。

このレッスンを通して、体に自信を取り戻し、身体軸を意識した生活によってインナーマッスルと身体軸を用いた農作業によってアウターマッスルが鍛えられ、効果的に筋肉をつけることに成功し、短期間で体を引き締めることができたのだと思います。