多くの人は腕の付け根からを腕と思っているかもしれません。
同じように腕を動かしているようでも、どこを意識するかによって動きが良くなったり悪くなったりもします。
例えば、同じ動作を行うにしても、ある人は手首を中心に動かし、またある人は肘を中心に動かしているとか、同じ人でも、力の必要な動作は脚腰の力を使ってとか、細かい作業の時は手首を中心に動かすなど、その場面によって腕の使い方が異なるように思います。
体幹部(胴体)と腕との境はどこでしょう?
解剖学的には、体幹部と腕とをつないでいる骨は鎖骨なのです!
私も解剖学を勉強する前は、腕の付け根(肩関節)からが腕だと思っていました。
なので、胴体と腕とが鎖骨のような細い骨でつながっていると知った時、とても驚きました。
スポーツ雑誌などで肩甲骨からスイングすると良いと言われています。
それは、腕を肩甲骨から動かすようにしたほうが体の構造にそっているからです。
もっとも、実際にボールを打つ時に肩甲骨に意識を向けていればミスショットを連発してしまいますが・・・。(そのことを踏まずに安易に教える人が意外に多いのが難点です。)
腕を使う動作の時、肩甲骨の動きが良いと、細かい作業を行う時は手首に負担がかからずに済み、ゴルフのスイングなどのように大きな力が必要な場合はボールコントロールし易くなり、さらに腰に負担がかからなくなります。
肩甲骨の動きが良くなるだけで、動作も楽になり、体も痛めにくくなります。
体の構造を踏まえた動作を知ることで、痛めにくい身体を作ることができ、さらに仕事や趣味のパフォーマンス向上にも役に立ちます。