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「丹田トレーニング」のリニューアルに伴う「脱力呼吸法」の廃止への経緯

この度、丹田トレーニングのワーク内容の見直しを機に脱力呼吸法のワークを廃止することになりました。

 

脱力呼吸法は、脱力クリエイトの主力ワークとして行ってきましたが、丹田トレーニングとの共通点が多く、今回の見直しによって脱力呼吸法のワークを丹田トレーニングに統合することになりました。

 

脱力クリエイトで行う呼吸法は、体幹の骨をコンロールすることを目的をしておりました。

 

丹田の正体を把握した段階で、今まで呼吸法で行っていたワークを丹田トレーニングの一環で行った方が良いと考えに到りました。

 

脱力クリエイトでは、丹田の正体を身体の核(コア)になる部分の空間認識だと理解しています。

 

その部分とは、頭蓋骨・胸郭・骨盤です。

 

これらの部分は、身体の構造上、核となりうる箇所です。

 

例えば、

 

頭蓋骨には、目・耳・鼻・舌があり、人間の五感のうち4つを司る器官が存在しています。

そして、何よりその中に脳が詰まっています。

脳は、言わずと知れた全神経が集約される場所でとても大切な器官です。

 

胸郭には、肩甲骨が着いており、腕の動きの起点になります。

その中には、心臓と肺があり、全身に血液を送り全細胞に酸素を供給している大切な器官です。

 

骨盤には、股関節が着いており、脚の動きの起点になります。

その中には、小腸があり、口から摂取した食べ物のほとんどを消化して血液中に送る大切な器官です。

また、骨盤の内部には、成人の場合、体の重心が存在しています。

 

このように、3つの丹田が形成されると考えられる箇所には、運動面でも内臓面でも重要となる器官が集中しているのが特徴です。

 

そして、これらの器官は、呼吸においても重要な器官です。

 

頭蓋骨には、鼻があり、空気の出入りします。

 

胸郭には、肺があり、血液に酸素を取り込み二酸化炭素を排出します。

その働きをしているのが肋骨です。

 

骨盤は、呼吸とは無関係のように思われますが、呼吸に合わせて骨盤が動くことでスムーズな呼吸ができます。

人は、息を吸うと横隔膜が腹側に下がります。

下がると内臓が下垂してしまうのでそれを防ぐために腹横筋が収縮して骨盤を締めて内臓の下垂を防ぎます。

このことで、横隔膜の力が反発して肋骨を広げる力へと転換することができます。

この時、もし骨盤がうまく締まらなければ、内臓が下垂して横隔膜の反発力を利用できずに肋骨をうまく広げられず呼吸が浅くなります。

 

呼吸は、これら3つの丹田を司る頭蓋骨・胸郭・骨盤の連動が深く関わっています。

 

ですので、3つの丹田を作ることで、自然に呼吸が深くなることがわかり、意図的に呼吸を行う意義がなくなりました。

 

ですが、脱力呼吸法で行っていた体幹のコントロール法は、3つの丹田を強化するトレーニングに活用することができます。

 

このような経緯から、丹田トレーニングをリニューアルすることとなり、脱力呼吸法を廃止することに到りました。

 

なお、呼吸は、身体操法を行う上で活用する価値は大きです。

 

空間意識®︎ 一の行「呼吸」において身体能力強化のための特殊な呼吸法をお伝えしております。