瞬間動作(居付かないフットワーク)

☑居かない動作を行いたい

 

☑予備動作のいらないフットワーク

 

☑脱力動作をスポーツに活かしたい

 

と思われていらっしゃるかたには、「瞬間動作」をおすすめいたします。

 

「瞬間動作」とは、動き始める時の予備動作をなくして相手に予測されにくくするフットワーク法のことです。

 

一般的には、スポーツなどで動きを止めている時、素早く動けるよう膝を曲げて腰を落として構えるか、つま先立ちでステップを踏みます。

 

そうすると、動き始めるために

  • 上体を振る
  • 上体を落とす
  • ステップバック(いったん後ろに動く)

などの動作が必要です。

 

これが予備動作です。

 

特に、膝を曲げて腰を落とした状態では、このような予備動作を行わなければ足を前に出すことができません。

 

なぜかと言いますと、足を前に踏み出すためには、前に出すほうの脚の力を抜かなければならないからです。

そうすると、どうしても動き始めるためのタイムラグが生じます。

 

このようなタイムラグがあっても予備動作を行う訳は、一般的なプレーヤーにとっては腰を落として構えたり、ステップを踏んだ方が速く動く(スピードを出す)ことができるからです。

 

しかし、超一流のプレーヤーにとってはタイムラグのある動きは予測されやすく、スタートダッシュも遅くなるため使えません。

 

なので、世界的な超一流のスポーツ選手の動きは、例外なく予備動作がありません。

 

ハイパフォーマンスの試合を繰り広げられているスポーツの世界では必然的に予備動作を必要としないフットワークが普及しているのでしょう。

 

そういった意味でも、現在では武術よりもスポーツにおいて必要とされている動作かもしれません。

 

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予備動作を必要としないフットワークに必要なことが「脱力」です。

 

脱力することができれば、予備動作を必要としないフットワーク「瞬間動作」が可能です。

 

なぜならば、日常生活では予備動作を使って足を動かしていないからです。

 

ですが、それは無意識(潜在意識)下で行われています。

 

しかし、競り合っている状況下では足の意識が強くなるために必然的に脚に力が入りやすくなる「力み」癖がついてしまいます。

 

脱力トレーニングとは、無意識(潜在意識)で行われている動作を意識(顕在意識)下に落とし込むトレーニングです。

 

ただ、「力み」癖が強いと意識(顕在意識)下に落とし込むことができません。

 

「力む」癖を取ることために行うのが、脱力トレーニングです。

 瞬間動作のメリット

武術などでは「居つかない動き」とか「ためを作らない」などと常識的に言われていますが、スポーツなどでは馴染みがありません。

 

なので、予備動作の必要としない動作についての言葉がありません。

 

そこで「瞬間動作」と名付けました。

 

「瞬間動作」には多くのメリットがあります。

 

まず、

  • 相手に動きを読まれなくなる

そして、

  • スタートダッシュがスムーズになる

ことです。

 

このことによって、速さ(スピード)ではなく、早さ(反応)を得ることができます。

背骨主導による瞬間動作

予備動作の伴わない居つかない動作を身につけるためには、背骨主導の動きをリードする「身体軸」を作ることが必要です。

 

身体軸が作られることで体の重みを効率的に足に伝え、その反力である垂直抗力を利用して効果的に全身に伝えることで予備動作を用いずにスムーズな初動が可能になります。