大田式の身体調整では、体幹の調整に呼吸を用いております。
呼吸法の効果で一番知られているのが、
- 心身のリラックス
- 自律神経のバランスを整える効果
- ダイエット
などの効果です。
しかし、呼吸法にはあまり知られていない効果があります。
それが、体幹部の動きが良くなり、運動能力を高める効果です。
それは、深い呼吸を行なう過程で体幹部の骨が活発に動くためです。
息を吸うと、胸郭と腹腔を隔てる横隔膜が収縮し内臓が下垂しますが、ある程度下垂したら腹横筋が収縮することで骨盤が締まり、そのことによって横隔膜の下へ向かう力が腹横筋によって反発し、その反発する力によって胸郭が広がります。
息を出す時は、横隔膜が弛緩することで骨盤が緩み、それに伴って胸郭が縮みます。
このように、呼吸法には体幹部の骨だけを活発に動かす働きがあるのです。
運動能力の良し悪しは、体幹部の動きにあると言っても過言ではありません。
なぜならば、体幹部には体全体動きのバランスを取るという重要な働きがあり、すべての動作は体幹部の骨の動きによってリードされているからです。
もちろん手足を動かす動作であっても例外ではありません。
なので、体幹部の動きが良くなければ身体能力は良くなりません。
生きていれば誰でも行なっている呼吸。
その呼吸に、身体の可能性を引き出すカギが隠されているのです。