日本では、丹田というと臍下丹田のことを指しますが、東洋思想では3つの丹田があると言われています。
これが、三丹田説です。
3つの丹田の位置については諸説ありますが、
- 上丹田=頭
- 中丹田=胸郭
- 下丹田=骨盤と下腹部
が有力です。
一般的となっている臍下丹田のみを作る方法では、腹筋の緊張によって脱力した状態で丹田を作ることが困難となるため、大田式調整動作®︎では3つの丹田を同時に作る方法を採用しております。
3つの丹田をそれぞれ作ることで、これらの周りの器官の働きが活性化されます。
例えば、
- 上丹田でしたら脳をはじめとする頭にある器官や筋肉の働き
- 中丹田でしたら心臓をはじめとする胸にある器官や筋肉の働き
- 下丹田でしたら腸をはじめとする下腹部にある器官や筋肉の働き
などです。
そして何より、3つの丹田を同時に作ることで、作ることの困難な臍下丹田を形成しやすくなるというメリットもあります。
上丹田の効果
上丹田を作ることで得られる効果として、
まず考えられるのが脳の働きが高まることです。
頭には目や鼻、耳、舌など五感の大部分を占め、また感覚情報を司る大脳が詰まっており、なお末梢神経や自律神経の中枢でもあります。
上丹田を作ると、これらの働きが高まることで脳神経系の働きが高まり、情報処理能力と情報発信能力、自律神経(交感神経、副交感神経)の働きがバランスよく高まります。
このことで、
- 頭の回転が良くなる
- 思考の整理が行いやすくなる
- 物事をクリアにとらえられる
などの効果が期待できます。
中丹田の効果
中丹田が作られると、肋骨の動きが良くなります。
これにより、
- 自律神経のバランスが整い、身体が癒され心が安らぐ
-
身体の重さを使った脱力動作が行える
-
腕の動きと、脚の動きが良くなる。
ようになります。
このことで
- 円滑なコミュニケーションが図れる
- 身体の重みをかける(深い脱力)
- 身体機能の向上
などの効果が期待できます。
臍下丹田の効果
下丹田(臍下丹田)が作られることで、骨盤内の内臓や深層筋が活性化されます。
これにより、腸の働きが良くなります。
そうすると、副交感神経が刺激されやすくなり、ストレスがかかった時に交感神経の緊張が過剰にならないように抑えてくれるので、自律神経のバランスが崩れにくくなります。
このことで、
- 強靭な精神力が身に着く
- アンチエイジング(抗加齢)
の効果が期待できます。
そして、もう一つの効果が、
- 身体動作の質の向上
です。
この理由は、身体を支える腹横筋というインナーマッスルが活性化されるためです。
このことで、重心のブレがなくなり、心のブレもなくなります。
これが、丹田が作られることで得られる一番の効果だと言えます。